チャンスン・マハ

モンゴルの肉料理を作るための
骨付ラムと塩のセットです。

チャンスン・マハは、モンゴル遊牧民の肉料理です。モンゴル語で、チャンスンは「調理する（茹でる・煮る）」、マハは「肉」の意味で、その名の通り肉を塩茹でした素朴な料理です。モンゴル料理は伝統的に「赤い食べ物」と呼ばれる肉料理と、「白い食べ物」と呼ばれる乳製品があり、「赤い食べ物」は主に秋冬に食べて体を温めます。「チャンスン・マハ用」セットでは、ラムの骨付き肉とモンゴルの岩塩をお届けしますので、茹でるだけで完成です。羊肉は、L-カルニチンが豊富なのでチャンスン・マハを食べれば体の芯からポカポカとするのを感じます。寒い時期はもちろん、エネルギッシュになりたいとき食べるのがおすすめです。

チャンスン・マハは、肉と塩と水でつくるシンプルな料理だけに素材の持ち味が重要です。羊1頭を無駄なく使う遊牧民の料理なので、基本は骨付きで部位はどこでも使います。今回は、アイスランドの放牧ラムの骨付き肉をご用意しました。
アイスランドラムは、約1,000年前にバイキングが島に持ち込み、他の種と交雑されずに現代まで残った世界で最も古く純粋な羊の品種のひとつです。毎年春に生まれた羊は、秋の屠畜までの間、島で放牧され自由にストレス少なく育ちます、成長ホルモンの使用が禁止され、抗生物質の使用も厳しく規制されているため自然のままの羊と言えます。月齢4〜5ヶ月と若いラムの肉質は、きめが細かく柔らかで、臭みもないため素朴な料理にこそ生きるラムです。

モンゴル岩塩は、モンゴル国オブス県オブスノール盆地(首都ウランバートルから西に1,000kｍ。世界自然遺産に登録されています。)で採れる岩塩です。モンゴルでは「ジャムツダウス」と呼び、ジャムツは「神」、ダウスは「塩」を意味する特別な塩です。風味を損なわないために精製せず、粉砕しただけのオブス県産100％の岩塩は、きつい塩辛さがなく、ほのかなピンク色と白色をしています。

「肉を塩で茹でる」という単純な料理ですから、決まったレシピはありません。骨付きラムを鍋に入れ、たっぷりの塩水で茹でるだけです。水の塩分濃度は1.2〜1.5％が目安で、分量の塩を茹でる間に数回に分けて加えます。塩分濃度1.5％は、肉にしっかりと味が入るので、肉を塩味だけで楽しみたい方むけです。塩分濃度1.2％なら、出汁をそのままスープにして楽しめます。初めて作るなら、まずは1.2％で茹で、最後に調整するのがおすすめです。

茹で時間は、肉1kgで約2時間です。長く茹でれば、その分柔らかくなりますので、お好みの加減で仕上げてください。骨から肉がほぐれるくらいがおすすめです。

茹でた肉は温かいうちに食べます。骨から肉が離れるので、手で割いて分けるのがモンゴル流です。塩味を強めに茹でた場合は、そのまま食べますが、タレをつけても美味しいです。在日のモンゴルの方に尋ねたところ、「じゃがいも、人参と茹でてポン酢で食べる」とのこと。酸味を加えるのがポイントで、濃い塩味を和らげながら、あっさりとした後味で食べ進めることができます。

スープに野菜を加えてラムうどんにして〆るのがおすすめです。ご飯やラーメンでも勿論美味しいのですが、冷凍うどんをそのままスープに入れてグツグツと温めるくらい豪快に食べると盛り上がります。
残ったモンゴル岩塩は、ミルクティーに入れて「スーテイツァイ（※）」でモンゴルの「白い食べ物」にしてお楽しみください。
※水800ccを沸かして、紅茶パック１個、牛乳300cc、岩塩ひとつまみをいれて、沸騰させずに泡立てながら煮出します。