やなどり餅

江戸時代に福島県や新潟県に記録が残る、古種のもち米「梁取（やなどり）」を使用した餅です。

しっかりとしたコシのある歯ごたえと、簡単には切れないほどに伸びる粘りは、近年なかなか出会えない、懐かしさを感じる食感です。
香り高く旨味が濃厚であるため餅だけでも大変美味しいです。そしておすすめが香りのよいパリッとした海苔で包んで食べることです。止まらない美味しさに出会えるでしょう。

近年は柔らかで食べやすい餅が多く、なかなかこの味わいに出会えなくなってきました。

しっかりした食感の餅で、汁物にも溶けにくい特徴があります。
そのため雑煮やお汁粉などとの相性が抜群です。餅の風味と出汁、あんこの味わいが程よく絡みながら、コシのある“餅らしさ”を感じることができます。

昔ながらの餅が持つ複雑な香りも、料理の魅力をより引き立てます。

やなどり餅は栽培に適した品種改良が行われておりません。草丈が一般的なもち米よりも高く風に弱いため栽培がとても難しいと言われます。
また草丈が揃いにくいこともあり一般的なコンバインなどでの収穫も難しく、大部分を人力で行っています。

大変な手間暇がかかるため、栽培面積はどんどん減ってしまい今では消えゆく品種になっています。
新潟で代々やなどりを生産していた農家も数年前に引退。その際に、地元の生産法人「越後ファーム」が種を受け継ぎ、希少な品種を今に繋げることができたのです。

農薬を抑えた特別栽培米に仕上げ、蒸したのちに杵つきで作り角餅に仕上げます。

こうして皆様にご紹介できることになった『やなどり餅』
昔を知る方には懐かしい若い世代には新しい、希少な古種の餅をお楽しみ下さい。