懐石小室|四季を味わう懐石料理のお取り寄せ(弥生)
懐石小室 東京・神楽坂
若い世代の方にも
本物の和食体験を!
小室光博さんの思いを、
美味しいお料理に託して
お届けいたします
うまいもん筆頭目利き人
町田 成一より
2019年4月、dancyu編集部長時代に、『「和食」神髄 小室光博』という160ページにわたるMOOKを編集させていただきました。
瀬戸内海・鹿ノ瀬の鱧(はも)に代表される素材の素晴らしさ。
お酒がいくらでも飲めそうな八寸の楽しさ。 季節感満載の土鍋ごはん……。
挙げればキリがないほど、「懐石小室」主人の小室光博さんの料理には魅力が満ちあふれています。
2021年の初夏、小室さんから連絡をいただきました。
「和食は敷居が高い、と思っている若い世代の方々に、和食に親しめる機会をつくりたい」。
今回の企画は、この小室さんの思いから始まっています。
・八寸を発展させた、酒肴セット。
・季節の土鍋ごはん。
・皆で楽しめる、汁もの、鍋もの。
これらの企画を主に、季節のお料理を送っていただきます。
小室さんのお料理は、きっぷのいいお人柄そのままの、快活で、輪郭のはっきりとした、力のある味わいのものです。
うまいものを豪快に楽しませてくれます。
今回、価格は抑えています。
が、世代を超えて楽しめる内容になっています。
取り扱いできることが、実に幸せです。ありがとうございます。
目次
弥生の酒肴セット
春の訪れを楽しむ
酒肴セットです
本鱒(サクラマス)、筍(たけのこ)、若布(わかめ)、鯛など、春の食材をふんだんに使った料理をお楽しみいただきます。3月だけの限定メニューです。今回は酒肴セットシリーズでは初めての「椀もの」が付きます。名店の出汁の美味しさを実感してください。
以下、一品ずつ、量もそのままに小室さんに器に盛っていただきました。
鯛の桜花昆布〆
鯛を湯引きし、昆布の上に並べます。塩漬けの桜の花を添え、香りを移しながら昆布〆にします。小室さん特製の加減醤油でいただくと、鯛の甘みと旨みが引き立ちます。
鯛を食べ終わったからといって、昆布は捨てないでください。昆布を140℃程度のオーブンで、ぷくぷくと小さな膨らみができるくらいまで焼きますと、いい酒肴になります。
うにと北寄貝と
帆立の鯛真丈焼
小室さんの鯛真丈は、鯛のすり身に、きみもと(卵黄を米油で乳化させたもの)や大和芋を入れたコクとふんわり感のある特別な味わいです。具も、うに、北寄貝、帆立と豪華版です。
白魚空揚げ 唐墨まぶし
からっとした白魚の空揚げです。粉を最小限にしているため、ご家庭で温めなおしても、しっかりとサクサクとした食感をお楽しみいただけます。粉状にした唐墨で食べる、なんとも上品で贅沢な空揚げです。
本鱒の幽庵焼
美しい本鱒(サクラマス)を、みりんと醤油の幽庵地で味付けしながら炭火で焼き上げます。この時季の本鱒は、きれいな脂がのっています。小室さん曰く、「本鱒の魅力は香りにあります」。温めてから、木の実味噌をかけて食べてください。香りの相乗効果で、食卓が華やぎます。
原木椎茸の二身揚げ
立派な原木椎茸に、芝海老のすり身を合わせて揚げた料理です。
「二身揚げのすり身の部分が少ないと寂しく、もっと食べたいのになと思っていたので、まんまるく作りました」と小室さん。ジューシーでふっくらとした原木椎茸と、芝海老の優しい甘さがよく合います。
国産あみ海老の
卯の花炊き
瀬戸内海産の干しあみ海老がたっぷりと入る、芳ばしい卯の花です。あみ海老と出汁の旨味を吸ったおからが、こんなにもお酒を欲する味わいになるとは驚きです。卯の花のイメージが変わる一品です。
長芋の実山椒漬
実山椒を効かせた出汁で長芋を漬けました。シャキシャキとした長芋の歯ざわりと、風味良くしびれる実山椒の味わいが、最高の箸休めです。
若筍椀
小室さんの酒肴セットシリーズ初となる「椀もの」の登場です。若筍煮を椀仕立てにしました。筍(たけのこ)と若布(わかめ)は別々に炊いた後に一緒にします。すると、わかめがとろ〜っと柔らかくなります。和食の名店ならではの味を、ご家庭で温めるだけで食べられるのは幸せです。出汁だけでも酒がすすみます。
釜上げ白魚と
筍の炊き込み
ごはん
春爛漫の味わいです!
旬の盛りの白魚と、旬の走りの筍で炊き上げたご飯に、たっぷりの木の芽を散らしていただきます。シャキシャキとした筍の食感と、白魚の優しい塩味、木の芽の爽やかな香りが口の中で春を感じます。
木の芽も
たっぷり届きます
産地で獲れ立ての白魚を釜上げにした釜上げ白魚、下ゆでした筍、木の芽、真昆布と本枯れ節でとった出汁に醤油・みりん・酒で味付けした出し汁、コシヒカリのセットです。お米を研いで炊くだけで、名店の味わいが楽しめます。
うまいもんを豪快に
炊き上がりは白魚でいっぱいです。その下には筍もたっぷり。ご家庭ではなかなか食べられない贅沢な炊き込みごはんなのです。
食べる手が止まりません
出汁の美味しさを、とことん満喫できる炊き込みごはんです。今までの炊き込みごはんシリーズの中で一番小室さんの出汁をダイレクトに堪能できます。シンプルな味わいなのに、たまらなくおかわりを欲する。そんな炊き込みごはんです。
葱鮪鍋
(ねぎまなべ)
美しい味わいです
小室さんの上品な出し汁で煮た、葱(ねぎ)と鮪(まぐろ)の豊かな甘味が素晴らしい料理です。
天然鮪、深谷葱、
江戸川春菊です
天然の鮪、深谷葱、江戸川春菊のほかに、出し汁、だしパック、柚子胡椒、葱柚子胡椒がセットになっています。2名で十分に楽しめる量です。
柚子胡椒が
2種付きます
鍋の薬味に、小室さんが柚子胡椒を作ってくれました。黄柚子の「柚子胡椒」と、深谷葱の青い部分と柚子胡椒を合わせた「葱柚子胡椒」の2種類です。
葱柚子胡椒はそれだけでいい酒肴になります。葱の強い辛みと柚子の香りがたまりません。
1回食べる分ずつ
煮てください
土鍋に出し汁を張りましたら、最初に葱を入れてください。葱はしっかりと火を入れ、鮪は火の入れ加減を変えながら一切れずつ煮て食べるのがおすすめです。途中、出し汁の味が濃くなってきます。だしパックをお付けしていますので、あらかじめ出汁をとっておき、適宜足しながらいただいてください。
出し汁は
上品な甘辛味です
真昆布と本枯れ節でとった出汁に、醤油・みりん・酒で味付けしています。まるみのある出し汁に鮪の旨味みが染み出し、それを葱が吸います。すると、葱はどんどん甘く、美味しくなっていきます。この出し汁はただ美味しいだけでなく、鮪と葱をつなぐ重要な役割を果たしています。
煮ることで
本領を発揮します
鮪はあえてスジの多い尾の身などの部位を使用しています。刺身ではスジっぽいと口に残ってしまいますが、煮ることでスジがとろっとした美味しい食感になるのです。
「深谷葱は煮込むことでおいしくなる葱です」と小室さん。葱は、しっかりと芯まで火を通して食べるのがおすすめです。
〆は、出し汁でうどんを煮るか、炊き立てのご飯に出し汁をかけた汁かけ飯も美味しいものです。
文・町田成一
白石さやか(食文化)
撮影・大山裕平
懐石小室
東京都新宿区若宮町35-4
TEL 03-3235-3332
12:00〜13:00(ラストオーダー)
18:00〜20:00(ラストオーダー)
日曜・祝日休み 要予約
カウンターのほか、テーブル席もあります。