神田 雲林「なまことバイリング茸の黄燜スープ煮込み」料理のお取り寄せ
神田 雲林
なまこは、
中国四大乾貨の一つ。
しなやかな弾力のある
ゼラチン質が魅力。
なまこと
バイリング茸の
黄燜スープ煮込み
なまこは、北海道の檜山海参。
神茸とも呼ばれるバイリング茸とともに、
宮廷料理の黄燜で煮込んだ贅沢な料理です。
黄燜霊菇棘参です。
海参(ハイシェン=乾なまこ)は、中国料理において、四大乾貨(乾物)、四大海味の一つとされる高級食材です。四大乾貨と四大海味とは、ふかひれ、なまこ、あわび、魚の浮き袋。つばめの巣を加えると五大乾貨とも言われます。
なまこは、ふかひれなどと同様に、日本産は中国から高い評価を得ており、「海の黒いダイヤ」とも呼ばれています。
今回は北海道産の「檜山海参」を使って、「黄燜霊菇棘参」という料理を雲林の成毛幸雄シェフにつくっていただきました。
肉厚で、
しなやかな弾力。
料理名にある棘参とは、なまこの中でも価値の高いものをさします。棘(角)が美しく肉厚のなまこです。
中国料理で使う乾物は、戻し方でその価値が変わるというほど高度な技術が必要とされます。成毛シェフは5〜7日かけて、ゆっくり丁寧に戻していきます。生食とは異なる、しなやかで弾力のある食感が生み出されます。
黄燜スープで
煮込みます。
ふかひれと同様に、なまこ自体には味がないので、煮込むスープが味の決め手になります。今回は宮廷料理に使われる「黄燜(ファンメン)」という出汁スープをあわせました。黄燜で、戻したなまこ(棘参)と、中国の高級食材バイリング茸(霊菇)を煮込みます。「上品で繊細なスープを濁したくない」という成毛シェフのこだわりで、今回は黄燜スープを別添えでお届けします。
黄燜の材料は贅沢です。
黄燜は、丸鶏(老鶏)、モミジ、アヒルの肉、豚赤身肉、金華ハム、干し貝柱をたっぷりと使い、約5時間かけてつくる贅沢な出汁スープです。具材はあくまでも出汁のためで、食べることはありません。
檜山海参を使います。
今回使ったなまこの檜山海参は、北海道の道南、渡島半島の日本海側に面した海で、一つずつ手で採取され、丁寧に下処理をし乾燥させたものです。疣足(いぼあし)と呼ばれる角(棘)が美しく、肉厚で身崩れせず、適度な粘りと弾力のある食感が特長です。見た目が美しいので、今回はカットせずそのままの姿で調理してお届けします。
※「檜山海参」は地理的表示(GI)保護制度に登録された産品です。
バイリング茸も
魅力です。
バイリング茸は、和名・はくれい茸で、中国料理の高級食材の一つです。希少種で、中国では「神茸」とも呼ばれています。あわびにも似たような独特の食感が楽しめることから、成毛シェフのお気に入り食材です。
なまこは栄養豊富です。
海参という名称の由来は「海の高麗人参」。同じ成分が含まれていると言われています。コラーゲン、コイドロイチンやミネラルが豊富です。
酒は白酒が面白い。
今回の料理には、香りを引き立たせるために、金華ハムも入っています。出汁の旨みは豊かで、味付けはまろやかです。
合わせるお酒は中国の蒸留酒「白酒(パイチュー)」が成毛シェフのおすすめです。ねっとりとしたなまこの風味を際立たせます。
文・大村花恵
撮影・八木澤芳彦
神田 雲林(ユンリン)
東京都千代田区神田須田町1-17
第2F&Fロイヤルビル2階
TEL 03-3252-3226
営業時間/11:30〜14:30 17:30〜22:30