福井県の郷土食 お取り寄せグルメ「ふくい物産展」
福井県の郷土食
福井に伝わる食文化・特産品を紹介します
福井県は、本州のほぼ中央に位置し、西は日本海に面する。四季の変化がはっきりしている気候で、冬場は曇りや雪の日が多いが、夏の日照時間は多い。海岸線の長さは北東から南西にかけて328kmに達し、北は石川県、東から南にかけて岐阜県・滋賀県・京都府に接する。かつては木の芽峠の尾根を境に二つの国に分かれていたころから、東側の越前は金沢、西側の若狭は京都の影響を色濃く受けた。また曹洞宗の大本山「永平寺」や浄土真宗の4本山がある越前では精進料理も発展。一方、“御食国(みけつくに)”として重要な役割を果たした若狭では、海産物を京へ運ぶための熟成技術も発達した。緑と水に恵まれ、稲作はもちろん、蕎麦や吟醸酒造りに活かされている。南と北で真二つに分かれる福井県の食文化。その地に伝わる郷土食・特産品をまとめて紹介する。
福井県の郷土食、特産品
越前ガニ
越前ガニは県内の越前漁港、三国港、敦賀港、小浜港で水揚げされる雄のズワイガニ。脚には越前ガニを証明する黄色いタグがついている。カニの王様とも称される高級食材で、全国唯一の皇室献上蟹としても知られる。地元では新鮮だからこそ味わえる刺身をはじめ、茹で・焼き・しゃぶしゃぶ・鍋など、様々なカニ料理が親しまれている。雌はセイコガニと呼ばれ、内子・外子が人気。
小鯛の笹漬け
新鮮なレコンダイ(小鯛)を塩と米酢で締め、笹の葉を添えて杉樽に詰めた小浜市の郷土食であり、伝統的な保存食。京の都へ海産物を送っていた若狭地方ならではの歴史を物語る一品で、今も昔ながらの製法で丁寧に作られている。
へしこ
若狭地域や越前海岸の沿岸地域に古くから伝わる福井県の郷土食。江戸時代中頃から親しまれている魚の糠漬けで、厳しい冬を越すための保存食であり、貴重なたんぱく源として重宝されてきた。名前の由来は、嶺南地方の方言で「漬け込む」を「へこむ」と言うことから。イワシ、フグなども使われるが「鯖へしこ」が最も有名。焼いたり、スライスして食べる。
水ようかん(丁稚ようかん)
福井県民の冬の風物詩として親しまれる郷土食。大正から昭和にかけて京都に奉公に出た丁稚が、正月に福井に帰郷する際に持ち帰ったようかんが発祥とされ、「丁稚ようかん」とも呼ばれる。A4サイズの高さ2cmほどの紙の平箱に切れ目の入った状態で水ようかんが入っており、木べらですくって食べる。甘さ控えめでみずみずしく、つるんとした口当たりが特徴。