鹿児島県の郷土食お取り寄せグルメ「かごしま物産展」

鹿児島県の郷土食

薩摩に伝わる食文化・特産品を紹介します

九州南端に位置する鹿児島県は、南北600kmに及ぶ広大な県土を持つ。温暖な気候で、大部分が海に囲まれており黒潮が流れる一帯は、多種多様な海の幸に恵まれる。中央部には桜島や霧島連山などの火山が点在。度重なる火山の噴火により、鹿児島を覆う土の約6割は火山灰質のシラス台地になった。水はけが非常に良いサラサラの土壌は、サツマイモや桜島大根などの野菜作りに最適だ。
また鹿児島は古くから貿易の重要な拠点だったため、オランダをはじめヨーロッパ諸国や中国、韓国、琉球（沖縄）の交易を通じて様々な文化が伝来した。江戸時代には薩摩藩の島津氏により国外の文化や技術を広めるための施設が積極的に建てられた。
独特な気候風土、歴史により独自の食文化が形成されてきた鹿児島県。その地に伝わる郷土食や特産品をまとめて紹介する。

鹿児島の郷土食、特産品

鶏飯（けいはん）

鹿児島県・奄美大島を代表する郷土食。蒸した鶏のササミ、錦糸卵、しいたけ、ねぎ、パパイヤの味噌漬け、みかんの皮などをご飯にのせて、熱い鶏ガラスープをかけて食す。薩摩藩が奄美群島を支配していた時代に、本土から来た威圧的な役人の気持ちを和らげようと島の女性が作ったのが始まりとされている。

壺づくり黒酢

鹿児島県霧島市福山町発祥の伝統的製法による黒酢。江戸時代から福山の地で造られていた記録が残っている。一般の米酢と比べて5倍の量の米を原料に、屋外で壺を使用して醸造される。霧島市福山町は、錦江湾に面しており北東には牧之原台地が広がり、冬に北風が当たらず霜が少ない温暖な気候。過熱・過冷になりにくく微生物の生育に好都合な条件が揃っている。
壺づくり黒酢は、醗酵に6か月以上、さらに熟成に6か月以上かけることで、黒酢は褐色から黒褐色になり、特有の香りとまろやかな酸味が生まれる。さらにアミノ酸が豊富で旨味が強い。煮物や炒め物、ドレッシングなど用途は様々で、近年では健康食材としても注目されている。

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きびなごの刺身

鹿児島県は日本有数のキビナゴ産地として知られ、様々な料理が存在する。キビナゴはニシンの仲間で体長は10cmほど。鮮度が落ちるのが早いため、なかでも刺身は漁獲地だけで味わえる特別なもの。手開きしたキビナゴを菊の花のように盛り付けた「菊花造り」にして酢味噌をつけて食べる。キビナゴは年間を通じて獲れるが、産卵時期の春先は子持ちキビナゴ、秋は脂がのり締まった身質になり、季節によって違った味わいが楽しめる。

つけあげ（さつま揚げ）

鹿児島の郷土食として有名な「さつま揚げ」は、地元では「つけあげ」と呼ばれている。江戸時代に大量に獲れる魚を温暖な気候で傷む前に加工し、長く楽しめるようにと、すり身にして地酒や砂糖で味付けし、油で揚げたのが「つけあげ」のはじまり。古くから交流のあった琉球（沖縄県）の「チキアーギ」がルーツとも、幕末の藩主・島津斉彬が蒲鉾をもとに作らせたとも言われている。現在でも酒のつまみや弁当のおかずとして地元だけでなく全国で親しまれている。

注目の鹿児島県食材

渡辺バークシャーの黒豚

鹿児島県霧島市にある渡辺バークシャー牧場の創設者渡邉近男氏（1936〜2021）が育成した黒豚。渡邊氏は江戸時代から伝わる在来種の黒豚に英国バークシャー種を交配し、鹿児島の黒豚として繁殖させた。渡辺バークシャー牧場の黒豚は、パンや野菜くずを乳酸発酵させた独自飼料を与え、9〜10ヶ月かけて長くゆっくり肥育することで濃厚な味わいに仕上がる。厚切り焼肉、とんかつ、しゃぶしゃぶと、どんな料理にしても美味しく食べられる。

渡辺バークシャー牧場の黒豚について
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