精を付けるときは江戸の昔から馬肉が一番
熊本県肥育馬肉の馬刺し
まるよし
全国一の馬肉生産量を誇る熊本県
その歴史は深く、西南戦争に遡り、西郷軍に包囲された官軍が窮して食した、とか、いや、もっと前、熊本の誇る戦国武将、加藤清正が朝鮮出兵の際に食して気に入り持ち帰ったのが熊本の馬肉食文化のルーツとも言われる。 諸説あるが、どれも不思議と説得力があるのが、馬肉食が浸透している熊本ならではだろう。
創業55年、熊本の馬肉専門店まるよし
昭和42年に小さな精肉店から始まった「まるよし」の定番は、先代の頃のまかない料理だったという馬ホルモンと馬肉のしょうゆ炊き鍋。
焼き肉も人気だが、地元で愛される店ゆえ、当然、馬刺しの品質は折り紙付き。
熊本でも上質な馬肉は手に入りにくいが、まるよしには確かな馬肉が入荷する。
馬肉と言えば、馬刺し
馬肉の脂肪融点は低く、まさに口の中でとろける。一方で赤身は加熱するとあっという間に固くなる。
そこで、一番うまい食べ方が馬刺しとなる。
赤身も脂身も独特の甘みと香りがあり、地元では馬刺しの漬け丼の素材としても人気がある。
熊本では、ホルモンと言えば、馬ホルモン。漬け丼と言えばそれも馬刺しだ。
(文・株式会社食文化 酒井)