創業60余年、敦賀・越前・若狭の魚を知りつくした銘店 魚辻
春を告げる希少な川魚「桜ます」をひと手間かけて極上の味わいに
桜の花が咲く頃に漁獲期を迎える「桜ます」。
天然ものの桜ますは、どの産地でも漁獲量が減少し、いまや高級料亭やレストランでしか味わえない希少な高級魚となっています。福井県敦賀市で創業60余年を数える老舗鮮魚店「魚辻」は、地元の若狭湾で獲れた新鮮な桜ますを素材に、「生よりも旨い」と評判の桜ます加工品を世に送り出しています。
爽やかな香り、上品な脂と旨みあふれる味、しっとりとした食感・・・桜ますの魅力を存分に活かしながら、ひと手間かけることで、生の桜ますにはない極上の味わいが生まれます。
氷温熟成で桜ますの旨みを引き出す「蔵造り仕上げ 桜ます五月仕上げ」
魚辻が扱う桜ますは、若狭湾で水揚げされた天然もののうち、味に安定感のある2kg〜3kgサイズの魚のみを厳選しています。シーズン最盛期でも、1日に揚がる桜ますは多い日で50本程度。うち、2kgを超える魚は半数程度と、非常に希少です。
「蔵造り仕上げ 桜ます五月仕上げ」は、この新鮮な桜ますを2枚おろしにし、表面に能登産の荒塩をふり、0〜1℃の氷温下で20日〜1ヶ月ほど寝かせて作ります。温度管理だけで熟成させる過程で、荒塩に含まれる豊富なミネラルが魚体のコラーゲンと融合し、魚体から水分がほどよく抜けるとともに、旨みが成熟します。その後、一度冷凍することにより、より安全に仕上げます。 この製法は、魚辻の店主・辻正則さんが試行錯誤の末に完成させた、独自のもの。最適な塩加減と熟成期間を見出すために2シーズンを費やしたといいます。 「蔵造り仕上げ 桜ます五月仕上げ」の味わいを最も生かす食べ方が、生のまま薄くスライスした刺身です。カルパッチョのように、オリーブオイルを回しかけても美味。残った皮も、パリパリに炙れば極上の酒肴になります。
塩焼きにはない深い味わいが魅力の「桜ますの西京漬け」
30年以上のロングセラーを誇る「小鯛の笹づつみ」と並ぶ魚辻の代表作が、甘鯛や寒鰤、穴子など四季の地魚を使用した「西京漬け」です。
西京味噌床は、築地の名店「料亭田村」に学び、独自の研究の末に創り上げた魚辻自慢の味わい。白味噌は発祥の地・京都で220余年の伝統と格式を誇る蔵・石野味噌の最高級品を使用し、みりんは岐阜県・白扇酒造の1年ものを使用するなど、調味料に徹底的にこだわり、さらに魚辻ならではの隠し味を加え、まろやかで風味豊かな味噌床を完成させました。
「桜ますの西京漬け」にも、魚辻自慢の味噌床を使用しています。味噌床に漬け込むことで、桜ますの身上である上品な脂と旨みが凝縮され、西京味噌の豊かな風味が身にしみ込みます。桜ますは刺身や塩焼きで食すのが一般的ですが、ひと手間かけた西京漬けの味わいは、また格別です。
魚辻のこだわり
魚辻は地元の敦賀・越前・若狭の魚に強いこだわりを持ち続け、地魚の販売だけにとどまらず、その地魚を素材とした独創的かつ伝統的な手法により、調味料も完全天然素材にこだわった加工品を世に送り続けています。
また、「船内冷凍甘エビ」を初めて流通にのせるなど、鮮魚商として敦賀・越前・若狭の鮮魚を全国に広く紹介。越前がにをはじめ、真鯛、平目、スズキ、鰤など、敦賀が誇る新鮮な四季の味をお届けします。