MAISON GIVRÉEメゾンジブレー
MAISON GIVRÉE
メゾンジブレー 中央林間
世界一大きな柑橘でつくります!
江森宏之シェフの
『晩白柚と3種の柑橘の
トランシュ』
晩白柚(ばんぺいゆ)は世界一大きな柑橘と言われています。その晩白柚を江森宏之シェフが、チョコレートのお菓子にしました。直径約25cmです。隣に並べた柑橘からも分かるように、その大きさは一目瞭然です。「柑橘のトランシュはお店では冬の定番商品です。晩白柚をコンフィにして、お菓子を作ったらインパクトがあると思い、特別に作りました」と江森シェフは語ります。
江森シェフのフルーツコンフィは独自のシロップをつくり、時間をかけてシロップ煮にして糖度を上げていく手法です。ドライでも生でもない、果物本来の香りと食感を美味しく閉じ込めた、従来の保存目的のコンフィとは一線を画す見事なお菓子です。
晩白柚、紅まどんな、
ブラッド
オレンジ、真穴
みかんのトランシュ
です。
トランシュは、フランス語で輪切りという意味があります。江森シェフは輪切りにした柑橘を果物の香りや柔らかさを守るため、数日に分けて少しずつ糖度を高めながら煮詰めます。出来上がったコンフィはそれぞれの柑橘の特性に合わせてチョコレートを合わせます。晩白柚はパッションフルーツのチョコレート。紅まどんなは柚子とフランボワーズをブレンドしたチョコレート。ブラッドオレンジはフランボワーズのチョコレート。真穴みかんはパッションフルーツのチョコレートです。
晩白柚と3種の柑橘を
ご紹介します。
晩白柚のトランシュです。
熊本県産の晩白柚です。晩白柚は、柑橘類の一種で、マレー半島が原産の大型の果物です。直径が25cmにもなるほどの大きさで、重さは1kgを超えることも珍しくありません。名前の「晩」は遅れて熟すこと、「白」は果肉の色を、「柚」は柚子のような香りを表しています。皮は厚く、果肉は柔らかくてジューシーです。甘みとほのかな酸味、苦みのバランスが絶妙でさっぱりとした後味が特徴です。
パッションフルーツの
チョコレートを
合わせます。
じっくりとシロップで煮詰めた晩白柚はヴァローナ社のパッションフルーツチョコレートを合わせます。「酸は甘さと香りを引き立てるためになくてはならないものです。それぞれの果物に合わせて酸味を変えます」と江森シェフ。パッションフルーツの南国を思わせるエキゾチックな香りと酸味が晩白柚と相性抜群です。晩白柚特有の香りと苦みがしっかりと感じられます。
紅まどんなのトランシュ
です。
紅まどんなのトランシュは、愛媛県岩城島産の大玉の紅まどんなを使っています。紅まどんなは、柔らかいゼリーのような食感の果肉、濃厚な甘み、豊富な果汁と華やかな香りが特徴です。「とくに香りに魅了された生産者の紅まどんなを直接仕入れています。新鮮な状態での加工が可能なため、加工後も香りが高く、フレッシュな味わいが保てます。」と江森シェフ。
スライスした紅まどんなをコンフィにしてから、ヴァローナのフルーツクーベルチュールチョコレートの柚子とフランボワーズのブレンドチョコレートをコーティングしました。柚子とフランボワーズの酸味が、紅まどんなの香りを際立たせます。
ブラッドオレンジの
トランシュです。
「愛媛県宇和島の児玉恵さんがつくるブラッドオレンジは、樹上で完熟させることで、赤味と糖度が上がって美味しくなります。モロ種は赤味が強く、コクのある甘さと奥深いあじわいが特徴的です。」と江森シェフ。ブラッドオレンジのトランシュは、ブラッドオレンジを輪切りにし、香りや柔らかさを守るため、数日に分けて少しずつ糖度を高めながら煮詰めます。その後、フランボワーズのチョコレートをコーティングしました。程よい苦みのあるブラッドオレンジのモロ種に甘酸っぱいフランボワーズのチョコレートがさらに華やかさを演出します。
真穴みかんの中でも
大変希少な
「貴賓」の
トランシュです。
「宇和島の真穴みかんと言えば、真穴地区で収穫されたみかんの中でも見た目や味のバランスなど厳選されたみかんです。中でも貴賓は、糖度をはじめ、見た目や味わい、香りと皮の薄さなど全てにおいて厳しいチェックをクリアした真穴みかんの中でも数パーセントしかない、とても優れたみかんです。」と江森シェフ。真穴みかんの貴賓をコンフィにし、パッションフルーツのチョコレートを合わせました。酸味が少なく、まろやかな甘みと香りがパッションフルーツによって引きだされています。貴賓が持つ、凝縮された濃い旨味もお楽しみください。
紅茶とともに香りを
お楽しみください。
「お菓子の香りを楽しんでいただきたいので、ぜひ紅茶とあわせてください。口の中で溶けていくチョコレートに果物の香りが追いかけてきます。そこへ紅茶を口にふくんでいただくと果物とチョコレートの香りが一層引き立つのです」と、江森シェフは語ります。食べた時の味わいやその時に合わせる飲み物にまで配慮するのが江森シェフ流のお菓子作りです。
文・林麻実
撮影・天方晴子
MAISON GIVRÉE メゾンジブレー
神奈川県大和市中央林間4-27-18
営業時間/10:00〜19:00
休み/月曜日 火曜日不定休
※グランベリーパーク店もあります。
メゾンジブレーは、2017年7月に神奈川県・中央林間に江森宏之シェフによって誕生したパティスリーです。白と黄色を基調とした明るい店内には、果物を生かしたスイーツ各種やジェラートが通年にわたって展開されています。夏のゼリー、秋の焼き菓子、冬からのチョコレートなど、季節商品も豊富です。それらの原料は、江森シェフが日本全国に足を運び、選び抜かれた希少で高品質な果物などばかりです。